第1話 『まっさらな状態での出会い』

・出会いはあっても恋愛になってこなかった。

都内で広報として働く萌は、社交的でプライベートでも出会いも多く活発に外に出るタイプだ。プライベートも仕事も充実しているように見える反面、恋人らしい恋人に恵まれず数年が経っていた。お互い尊敬しあって、仕事も頑張っていくなかで、一緒の時間を過ごせるそんな相手がほしいけれど、中々見つからない。

学生から起業をして事業を展開する大も、頻繁に食事会や仕事の会食に追われる日々を過ごした。肩書が経営者になると、自分個人を見てもらえるような恋愛に辿り着くことができずにいた。

 

・フッカル仲間ですね。から始まった友達のような出会い

二人がOZENを知るのは、都内で社交的に過ごしていたら知るのは必然だった。リリースしたばかりの面白そうなサービスや話題の場所は、耳にすると早速体験したり行ってみたくなるタイプの二人だ。友人に進められ、会話のネタとして初めてみたという。

萌はキャリア志向が強く、男性にもそれなりの年収を求めていた。これまでのアプリを通しても条件となる年収像の男性と出会っても付き合うまでに至らないことが多かった。お互いの外見というフィルターを通さず条件に合う男性を紹介してくれるOZENはこれほど効率が良いものはないんじゃないか、という印象を覚えた。大は、自分の肩書や外見で判断されずに出会い、友達のように仲良く過ごせる関係性を探していた。

最初のオンライン電話は、大だけカメラの距離が遠すぎたのかエンジェルから声が聞こえないとツッコミの声がはいり、近づけたときに携帯を足に落としてしまい笑いが起こった。緊張していたわけではないのだが、そんなシーンやオンライン電話中も終始笑顔で楽しそうに話す萌に好感を持った。1回目のデートはお互い都合が合わずランチに誘った。終始会話が止まることなく、共通の話題がみつかったり、自分の仕事の話を面白そうに受け入れてくれたりする萌に、初対面とは思えない友達のような居心地の良さを感じた。

「船舶の免許持っているんだけど今度沖縄とかでクルーザー乗ろうよ!」と、何をおもったか普段の軽快な勢いで言った大と「え、私も船舶取ろうと思ってたの。船も好きだし沖縄も全然いい。笑 本当に実行する!?」と引かずにノリ気な萌にお互いのフットワークの軽さが面白いくらい合うね。と意気投合する1回目のデートだった。

 

・まっさらな気持ちで人と向き合える場所だった。

仕事を頑張っている人は、やっぱり人付き合いも社交的で、いい関係性になっても恋愛まで発展しない。信頼関係が築きにくい経験をしてきた萌にとって自分自身も相手も、職業や外見からではなく、何も知らないところからスタートする付き合いが新鮮だった。エンジェルから「今日からお付き合いするお二人のエンジェルです!」と言われたときにドキドキ感とエンタメコンテンツのような楽しさを覚えた。丁寧にラインを返してくれる大の姿や、仕事やプライベートの話を楽しそうに話す生き生きと過ごしているところに共感と尊敬を覚えていった。普段だったら、合コンでもマッチングアプリでも、年収や身長をそれとなく推定したり見たりするが、ゼロベースで知り合った相手と、ネタとして始めてみたOZENでここまで信頼関係が構築できると思ってもみなかったのだ。

短い間で意気投合した二人は、沖縄には行っていないがその後延長を選択肢カップル成立後、仲間内でクルージングに行きました、と報告を受けた。