親が望む相手と、自分が出会いたい相手が違うこともあります。親の心配を聞きながら、自分の希望や恋人との生活をどう伝えるか。紹介を受ける前の確認や、話が進まないときの区切り方を考えます。
親の言葉を、そのまま自分の条件にしない
「同じ在日の人がいい」「言葉や文化が近い人なら安心」。そう言われ続けていると、自分も同じ希望なのか分からなくなることがあります。まず親と離れたところで、交際相手に求めることを自分だけで書いてみてください。
同じルーツの相手を望むことも、そこを条件にしないことも、本人の選択です。親を喜ばせられるかだけでなく、その相手と暮らす毎日を自分が望んでいるかを考えます。

「なぜ」を責める質問ではなく、心配を知る質問にする
親世代のお見合いを語る当事者の動画には、家族の経験が結婚観に影響している様子が出てきます。ただし、それは一家庭の話です。目の前の親が何を心配しているかは、本人に聞かなければ分かりません。
文化が途切れる心配なのか、相手の家族に理解されない心配なのか、困ったときに支え合えるかという心配なのか。「在日同士なら安心」の中身を具体化すると、相手の国籍だけでは答えられない問いも見えてきます。
同じルーツの人がいいと思うのは、どんなことが心配だから? 私の希望も聞いてもらいたいから、一度ゆっくり話したい。
親の心配と、自分の希望を話す
親が「行事を分かってくれる人がいい」と言うなら、年に一度顔を合わせたいのか、毎回の準備にも参加してほしいのかを聞いてみます。自分からも、帰省できる頻度や二人で過ごしたい休日を伝えましょう。
具体的な恋人がいる場合は、その人が共有してよいと決めた範囲を守ってください。家族歴や国籍を、本人に相談せず親への説得材料として伝えないことが大切です。
親の心配は聞きながらも、交際や結婚は本人同士で決めることとして伝えます。一度の話し合いで全部に答えなくても構いません。
お見合いや紹介は、会う意味を確認してから
親が紹介してくれる相手に会う場合、「一度会うだけ」のつもりが「結婚に前向き」と受け取られることがあります。会う前に、断る自由があること、返事を急がないこと、相手への返答は誰がするかを確認します。
親を介した紹介でも、相手本人が会うことを望んでいるかは大切です。片方の親だけで予定を進めず、双方が無理なく選べる状態を作ってもらいましょう。
紹介してくれる気持ちはありがとう。まず会ってみて、その後のことは自分で考えたいんだ。返事は私からするね。
紹介を考えてくれてありがとう。でも、今回はお断りしたいです。相手の方には、今回はご縁がなかったとだけ伝えてもらえる?
話が平行線なら、その日の結論を小さくする
親が納得するまで一度に話そうとすると、疲れて言葉が強くなることがあります。「今日は希望を聞いた」「次は二人の生活について話す」と、その日の目的を小さくします。
同じ質問を何度も受けるなら、答える時間を決める方法もあります。連絡を絶つか全部応じるかの二択ではなく、「平日の仕事中は返事をしない」「この話は次の日曜にする」など、話す時間や連絡の仕方を決めます。
心配していることは聞けた。今日はすぐに答えを変えるつもりはないので、この話はいったん終わりにしたい。次は日曜に、これからの生活について話そう。
二人の関係を、親への説得だけにしない
具体的な恋人がいる場合、会うたびに親をどう説得するかだけを話していると、二人の時間がすり減ってしまいます。相談する時間と普通に過ごす時間を分け、どこまでなら一緒に対応できるかを確認してください。
怒鳴る、脅す、行動を制限するといった状況があるなら、話し合いだけで解決しようとしないことも必要です。安心できる場所や第三者の支援を先に確保します。相手を守ることも、自分の生活を守ることも、親を大切にする気持ちと両立してよいのです。
よくある質問
親が納得するまで結婚の話を進められませんか?
親への説明と二人の意思決定を分けて考えます。生活や家族との関係への影響は具体的に検討しつつ、親の希望を本人の同意の代わりにはしません。
相手に親の希望を全部伝えるべき?
二人の生活に影響する点は相談します。ただし傷つける言葉をそのまま繰り返す必要はなく、何が課題で、どう対応したいかに整理して伝えられます。
参考資料・さらに読みたいもの
資料確認日:2026.09.09。公式の案内と、個人の体験・解説を区別して参照しています。料金・機能・集まりの参加条件は、リンク先の最新情報もご確認ください。
- 在日韓国人の結婚事情タムラヒカル / PARK KWANG
本人の家族や知人についての発信。親世代の経験を現在の在日コリアン全体の慣習・割合として扱いません。
